2023年3月9日 15:50
岸田首相は改憲に意欲も…統一教会の主張と酷似!「自民党憲法草案」に高まる疑念
なかでも、重視しているのが「緊急事態条項」の新設と「自衛隊」の明記である。
緊急事態条項は国会の議論を経ずに法律と同一の効力を有する政令を内閣が制定できるようにするもの。勝共連合は災害やテロ、ミサイル攻撃などに備えるために制定の必要があるという。また、中国や北朝鮮の軍事的脅威に備えるために、国防軍としての自衛隊の明記が必要だとしている。
■自衛隊明記で徴兵制復活も?
さらに「家族条項」の文言追加も重要な目標だ。勝共連合は、夫婦別姓やLGBTは共産主義文化の影響によるものだと主張しており、憲法に「家族は社会の自然かつ基礎的単位」という文言を盛り込むことで、LGBTの尊重や女性の自立を“自然ではない”として抑圧しようとしている。
いずれの改憲も共産主義との闘いのために必要だ、と勝共連合は考えているのだ。
じつは、勝共連合が求める改憲案と、ほとんど同じ改憲案を自民党は掲げている(表参照)。
これらの改憲が実現したらどうなるのか。恵泉女学園大学教授で憲法学者の斉藤小百合さんが語る。
「緊急事態条項の創設により、日本でも有事の際、緊急事態と判断されれば国民の権利が不当に制限される可能性があります。