2023年3月8日 17:00
東出昌大が演じるWinny事件のその後「天才が若い時間を裁判で費やしたことは切ない」
2002年に開発されたファイル共有ソフト「Winny」。利用者によってはさまざまな個人情報が流出し、逮捕者が出る騒動を巻き起こした。同ソフトを開発した天才プログラマー・金子勇氏の半生を描いた映画『Winny』が3月10日に公開される。
天才プログラマーと呼ばれながら、Winny開発後は多くの時間を裁判に費やすことになった金子氏を演じるのは東出昌大(35)だ。「最初にお話をいただいたとき、Winnyについて詳しくは知らなかった」という彼が、いかにして役に“憑依”していったのか、話を聞いた。
「まずは事件の裁判を担当された弁護士の壇俊光先生や、金子さんのお姉さまにお会いしました。僕が車を運転して金子さんの生家の跡地に行ったのですが、車を走らせていたら、お姉さまが『ここが弟が通っていた電気屋さんよ』と教えてくれたんです。
当時は高価で一般家庭では買えなかったコンピューターに触れるため、幼少期の金子さんは電気屋さんに通っていました。
しかし、自宅から電気屋さんは車で30分ほどもかかる距離。プログラミングに夢中になるあまり、自転車でこんなに遠い場所まで通い続けていたという金子少年の行動力に驚きましたし、その純真無垢な気持ちを大切に演じたいなと思いましたね」