2023年5月21日 06:00
「ひきこもり女子会」主催・林恭子さん もっと「自分にYES」を!
ですが『ひきこもり=若い男性』というイメージが根強く、実態に即していない支援も少なくなかったように感じています」
’19年発表(’18年実施)の調査では、ひきこもり状態にある中高年女性の割合は23.4%。それが4年で倍増したわけだが、林さんは「いまになって急増したわけではない」と話す。
「コロナ禍を経て、男女を問わず当事者は増えているとは思います。とくに、女性はコロナ禍で困難な状況に追い込まれた人が大勢いますから。ただ、今回の調査結果は、これまでクローズアップされてこなかった、ひきこもり状態にある女性の存在が、可視化されてきた結果ではないかと考えています」
職に就かず家にいても問題と見なされない「家事手伝い」「主婦」という肩書があるのも、女性のひきこもりを見えにくいものにしてきた。さらに、林さんは「社会の変化」についても指摘する。
「『働いてこそ一人前』と、かつては男性のほうが社会からの重圧に強くさらされ、生きづらさを感じていた人も多かったように思います。それが昨今は、女性も『活躍』を強く期待され、『生産性』を問われるように。
現代社会で、女性のひきこもりが男性と同等数いたとしても、不思議ではありません」