2023年5月30日 06:00
市川猿之助 主演公演中の心中騒動で仲間からの信用は地に…囁かれる“贖罪出家”の道
「’16年には比叡山で命がけの荒行『千日回峰行』を成し遂げた僧侶との対談本も出版。同年、大津市内の延暦寺会館で開かれた『比叡山仏教文化講座』では約430人の聴衆の前で講演しています。猿之助さんいわく、天台宗の特徴は『誰もが仏になれ、自分が悟りを開けば他人を救うように説いていることではないか』と語っていました。当時、連載していた新聞に『比叡山への憧れ』なるコラムも書いています」(地元紙記者)
仏教への傾倒は、瀬戸内寂聴さん(享年99)との対談でも明らかだ。寂聴さんから歌舞伎で同じ台本を何度も繰り返し演じて退屈しないかと問われた猿之助は、こう答えている。
《退屈することもあります。嫌になるときもあります。私は仏教の修行の経験はありませんが、ちょっと比叡山の千日回峰行に近いところがある。
一旦始めたら、止めるときは命を絶つときだ、という。まさに難行苦行です》(『the寂聴』’10年9月15日発行)
座頭公演を投げ出した猿之助はやはり死ぬ覚悟だったのか――。
■初代市川段四郎が眠るお寺に地蔵菩薩を奉納したことも
’20年、猿之助は「没後1千200年 最澄の足跡」というインタビューで、天台宗の開祖である最澄について、こう語っていた。