2023年5月30日 06:00
市川猿之助 主演公演中の心中騒動で仲間からの信用は地に…囁かれる“贖罪出家”の道
《かく言う私は、何を隠そう最澄さんの大ファンである。どれくらいファンかというと、不遜ながら、最澄さんその人になってしまいたいくらいにファンである(中略)。だから、ついつい出過ぎてしまいそうな時には、いつも最澄さんの生き方を思い出すように心掛けている》(『毎日新聞』’20年11月28日号)
翌年、延暦寺で行われた1千200回忌法要では最澄の「聖句」を朗読していた猿之助。当時、“出すぎてしまう”自覚が本人にあったのか。前出の歌舞伎関係者は言う。
「猿之助さんはもともと“俺は亀治郎のままでいい”と言っていたほど、名跡には興味がなく、ガツガツしていませんでした。それが猿之助を襲名してからは、テレビでも饒舌になり、上品さを感じなくなりました。私はそれを心配して、本人にも『亀治郎時代のほうがよかった』と言ったことがあるんです。
本人は『そう?』と首をかしげていましたが、猿之助になったプレッシャーは強く感じていたことでしょう」
父・段四郎さんは四代目だったが、初代市川段四郎の墓は都内の正源寺にある。本堂にまつられている地蔵菩薩は猿之助が奉納したものだという。住職に話を聞いた。
――猿之助さんはこちらに墓参されていましたか。