「原爆の被害が矮小化されている」広島の被爆男性(83)が語った『バービー』原爆騒動への思い
深くお詫び申し上げます」と正式に謝罪した。指摘の多かった該当ツイートはすでに削除されている。
一連の騒動について大越さんに思いを聞いた。
「まあ、こんなことが起こるとはわしらは予想だにしてなかったのでビックリしたんですけどね。加工・合成した画像を見ましたが、表現やその他色々な自由はあるんだろうから、原爆のことを茶化してもパロディ的に出しても構わないのだろうけれども、被曝の実相がなかなか知られてないのかな、というのが私の個人的見解です」
あくまでも表現の自由だとして、問題となった画像に対しては指摘しない大越さんだが、被爆者としての複雑な胸中を明かす。
「あの日の実際のことは、記録にはいっぱい残っているけど、私は5歳で爆心地からはずっと離れたところでの被害でした。肉親が亡くなったり、伯父さんが亡くなったり、姉が被曝をして大変な思いをしたってのは今でもあって。だんだん実際にあの日を経験した人たちが少なくなる中で、原爆の被害の実態が矮小化されてることについての危惧を私自身は持っています」
原爆投下から今年で78年。
原爆による死者数は推定だが、1945年8月6日の原爆投下で広島市では、当時の人口約35万人のうち約14万人が、8月9日の長崎市では、人口約24万人のうち約7万4000人が同年末までに亡くなったとされている。