「原爆の被害が矮小化されている」広島の被爆男性(83)が語った『バービー』原爆騒動への思い
日本人以外だとよく知らない人がいることも当然だし、日本人でも被害の実態を見た人と見てない人で認識はかなり違う。我々の内部ですら、ちょっと話をすれば若干ニュアンスの差があったりして難しいなと思うので。しかし、忘れちゃいけないことだし、実際はきちっと記録をして、残し続ける努力を続けなければいけないということは、最近特に思います」
最後に大越さんはこう言う。
「忘れ去られていく。だから被害の実態は本当に正確に伝えられていったと思うんだけど、途中で色々なものが混ざって正確ではなくなったり、このようにパロディみたく変な格好で出されたりして、正確に伝えることが難しくなってきていることは間違いないと思います。
でも、原爆の被害を茶化していいってことじゃないってことは言い続けなきゃいけないと思います。80年も経てば、こういうのが出てくるのはある意味では、風化って言ったら正確じゃないかもしれませんが、実態が忘れ去られたというか、不正確に伝えられて、それがどんどん拡散しておかしくなるのは、時間が経てばやむを得ないとは思うけど、やっぱり原点の、あの被害のところはきちっと受け止めて、我々が言うていかねばいけないのかなということを強く感じました」