シニア向け定期保険のリスクを解説。最初は安く、更新後は上がる罠に注意!
たとえば、死亡保険金の拠出を「死亡した人全員」ではなく「3大疾病での死亡のみ」にする。保障は「一生涯」ではなく「10年間」にするなど保障の範囲を狭めると、保険会社は保険金の支払いを抑えられるので、加入者が払う保険料も安くなるというわけです。
■見かけの数字にだまされないで
冒頭のはなさく定期は10年満期の定期保険。さらに掛け捨てなので、保険料が安いのです。保険加入を検討する際は、保険料の安さだけではなく、その保障が必要かどうかで決めましょう。
60歳での保険料が月1千202円とすると年約1万4千円。10年間の保険料は14万円です。70歳までに亡くなれば200万円の保険金を受け取れますが、生命表を見ると、70歳で亡くなる女性は10万人中628人。
0.628%です。大多数の方が存命で、掛け捨てですから14万円は返ってきません。死亡保障は必要でしょうか。
とはいえ自分の寿命はだれにもわかりませんから、それぞれ判断するしかありませんが、仮に保険ではなく貯金していれば、14万円は手元に残ります。また、定期保険は「自動更新」されるものが多い点にも注意が必要です。解約するには、満期の1カ月前など事前に自分から解約を申し出ないといけません。