有森也実『東京ラブストーリー』“おでん女”さとみの手料理がシチューじゃダメだった深い理由
有森さん演じる関口さとみは、鈴木保奈美が演じた赤名リカとは、恋のライバル関係にあった。
「保奈美さんはとにかくスタイルがよくて、セーターをインする着こなしが映えていました。私と1歳しか違わないのに、洗練されていて大人っぽいんです」
■『リカとカンチの邪魔をするな』とカミソリ入りの手紙が
「ねえ、セックスしよ」というセリフがあるように積極的で快活なリカに対し、さとみは依存心が強く、重たい恋愛をするタイプ。
「9話で永尾完治君の家に手料理を持っていくシーンがありました。ディレクターが、さとみなら何を持っていくのか考えて思いついたのがおでんだったそうです。洋風のシチューや普通すぎる肉じゃがではなく、さとみの和のイメージと少し手間がかかりそうな料理ということで。そのおかげで視聴者から“おでん女”といわれるようになったのですが(笑)」
リカとさとみの間で苦悩するのがカンチだった。「さとみもまた、永尾君か三上君かを決めきれないでいる。
織田さんから『お互い優柔不断で難しい役だよね』と話しながら、よくスタジオの隅のほうで台本の読み合わせをしていました」
リカに会いに行こうとするカンチを引き止める展開から、さとみは2人の恋路を邪魔する嫌な女性だと捉えられた。