電気代が10月から値上げへ…円安で止まらない物価上昇「アベノミクスのツケがやってきた」と専門家
「その結果、低金利を前提とした企業経営が常態化されてしまった。そのため、ひとたび金利が上がると、銀行への利息の支払いに行き詰まる企業がたくさん出てきます。また、1千兆円ある国の借金(国債)も同じで、金利が1%上がれば0.7兆円、翌年には2兆円、翌々年には3.6兆円と借金が増えてしまうのです」(島澤さん)
こうした理由もあって、コロナ後の物価高を抑制するため各国が金利の引き上げに走るなかでも、日本は低金利を維持してきた。その結果、金利が高い米国ドルなどが買われ、円が売られることで、円安となっている。経済紙の記者はこう指摘する。
「岸田首相は就任直後から、アベノミクスを見直す機会はありました。しかし、安倍晋三元首相の後押しで総理になった岸田首相は、安倍氏の手前、方針転換をすることができなかった。安倍氏の没後も金融政策を変えられないのは、党内の最大派閥である安倍派などへの配慮もあったのでしょう」
円安や物価高は一向に是正されず、それに伴う電気料金やガソリン料金の高騰には国庫からの補助で対応している。
もちろん、その原資はわれわれの税金だ。
■かたくなに減税は拒否する岸田首相
島澤さんは、補助のあり方に疑問を呈す。