過労自殺の研修医・高島晨伍さんの母が悲痛告白「わたしの晨伍を返して」
“自己研鑽”の時間と業務の時間を切り分けることはむずかしい。過重労働させたという認識はない」
そのうえ、第三者委員会の調査結果すら開示されていないという。
このままでは息子の死はムダになるーー。そう考えた淳子さんらは、病院側を刑事告訴。病院の記者会見の翌8月18日、大阪で記者会見を開き、自死までの経緯公開に踏み切った。
自死に至るまでの3カ月間、晨伍さんに何があったのかーー。
「晨伍は昨年2月頃から、〈休みがない。毎日5時半に起きて23時に帰る。
バスもないからタクシーなんやで〉〈やることが多すぎて早く行かないと通常業務が回らない〉と、私にこぼしていました。でも、具院長は、〈コロナ禍での減収や、病院の改修費用のことも考慮して法外な残業申請をしないように〉と言及したと申していました」
不運にも、消化器内科には晨伍さんの同期がいなかった。
「だから気軽に相談できる相手もおらず、他の専攻医や先輩医師らは晨伍に目配りできる余裕もないほど忙殺されていたんでしょう」
5月に入ってから、晨伍さんの精神状態は、ますます悪化。
「下宿に様子を見に行くと、冷蔵庫にはゼリー飲料しかなく、郵便ポストもぱんぱん。