過労自殺の研修医・高島晨伍さんの母が悲痛告白「わたしの晨伍を返して」
絶対に行くのはムリ!〉と常軌を逸した様子で電話がかかってきて……」
晨伍さんが自ら命を絶つ5月17日(火)の13時ごろ、淳子さんの元に晨伍さんからこんなメールが。
〈先に謝っておくけど、朝に変な気を起こしかけたけど、大丈夫。起こさんようにするから安心して〉
意味深な内容に胸騒ぎを覚えた淳子さんだが、何度電話してもつながらなかった。慌てて夜の高速を飛ばして下宿先に駆けつけると、玄関に靴があるのに電気は消えたまま。ウオークインクローゼットをのぞくと、変わり果てた晨伍さんの姿があったという。
「なんで!しんご、なんで!と絶叫しながら心臓マッサージをしつつ通報したんですが……」
死亡推定時刻は18時。晨伍さんは、この日、出勤前にも自殺未遂を図っており、首に赤い痕が付いていたのを、同科の医師が目撃していたという。
「晨伍が亡くなったあと、具院長がすぐに電話をかけてきて、〈高島君は別格に優秀だったので、みんな嘱望して彼を鍛えていたんです〉とおっしゃった。
私、“鍛えていた”という言葉にとても違和感を覚えて不穏な気持ちになったんです」
■’24年開始の厚労省の改革にも依然問題点が
全国医師ユニオンの代表で医師の植山直人さんは、「病院側は、労務管理のまずさとパワハラを隠すため、問題をすり替えようとしている」