秋の味覚狩りで間違えると嘔吐、錯乱も……すぐそこにある「猛毒キノコ」危機
また、キノコによる食中毒の9割は、9、10月のキノコ狩りのシーズンに発生していることから、これから駆け込みでキノコ狩りを予定している人は、細心の注意を払いたいところ。
■派手なキノコが毒と思ったら大間違い。よく知っているしめじやなめたけに似た「地味な色、形、サイズのキノコ」が猛毒注意!
今回、中毒症状を引き起こした「テングタケ」は、傘が灰褐色やオリーブ褐色で、白色のいぼが表面に散在し、柄の表面は小鱗片で、基部にはつぼの名残が襟巻き状に白く残る。
夏から秋に発生し、広葉樹林の地上に発生する。食後30分ほどで嘔吐、下痢,腹痛など胃腸消化器の中毒症状が現れ、そのほかに,神経系の中毒症状,縮瞳,発汗,めまい,痙攣などで,呼吸困難になる場合もあるという。多くは1日程度で回復するが,なかには死亡例もある、怖い毒キノコの代表だ(以下すべて厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル」参照)。では、ほかにどんなキノコに注意が必要だろうか。
上記と同じく2012年から2021年にかけて、毒キノコの種類別食中毒患者数が最も多いのが、食用でおなじみのシイタケやヒラタケ、ムキタケと似ている「ツキヨタケ」。
このキノコは、傘は初め黄褐色で、成熟すると紫褐色から暗紫褐色になり、半円形をしている場合が多い。