国広富之 マツが自由すぎる! ドラマ『トミーとマツ』が人気作になった理由
国広さんが演じるのは、犬と女性が苦手で、臆病なトミー。そしてバディを組むのは、松崎しげるが演じる、ケンカっ早くて女性が大好きなマツ。
「マツは昔から変わらず、日焼けしていて、オープンマインドな明るい人。初めてのドラマ出演だったので、普通の役者がしないような、カメラの画角から飛び出す動きをするし、セリフも勝手に変えてしまうんです。マツが枠からはみ出しても、しっかりと引き戻せるように、台本をしっかりと読み込みました」
刑事部屋や取調室のセットを組んでいたのは、郊外にある倉庫のような場所。防音設備がないため、飛行機やヘリコプターの音が聞こえるたびに中断になったという。
「夏場は大型のエアコンを入れるとブーンと音が入るから、汗だくになって演技をして、カットのたびにエアコンを起動して、吹き出し口に涼みに行っていました」
松崎との現場は新鮮で楽しかったというが、肝心の視聴率は番組開始当初はよくなかった。
「たしか10%くらい。
今なら高視聴率ですが、『赤いシリーズ』などは30%でしたから、最初は“やばいぞ”って思っていました」
そんな状況だった4話目あたり、番組のいちばんの盛り上がりである、トミーがマツに『お前なんか男じゃない』『男女のトミコ!』と罵倒するシーンに変化をつけることになった。