くらし情報『「袴田事件」姉弟愛が拓いた再審の道! 姉・ひで子さん「48年ぶりに確かめた弟の手の温もり」』

「袴田事件」姉弟愛が拓いた再審の道! 姉・ひで子さん「48年ぶりに確かめた弟の手の温もり」

の山崎俊樹さんが、“5点の衣類”に付着していた血痕の色の不自然さに着目。

「味噌タンクに1年以上もつけられていたのに、こんなに赤みや濃淡が残っているのはおかしいと思ったんです。それで実験してみよう、と」(山崎さん)

山崎さんは、弁護団や専門家らを巻き込み、味噌づけ実験を数年かけて行った。

「すると、味噌につけてから、わずか1カ月程度で布に付着した血液は黒くなり、濃淡の見分けすらつかなくなることが判明したんです」(山崎さん)

つまり、赤みや濃淡が残る“5点の衣類”は、発見される直前に捜査機関が味噌タンクに入れた“ねつ造”の疑いが強まったのだ。

弁護団は2008年、これらを新証拠として静岡地裁に第二次再審請求を行う。その審理の中では、“5点の衣類”に付着した血液が〈被害者のものでも巖さんのものでもない〉ことがDNA鑑定によって結論づけられた。

そして迎えた2014年3月27日。冒頭のように静岡地方裁判所の村山浩昭裁判長は、再審開始とともに異例の“拘置停止(巖さんの釈放)”という英断を下す。


再審決定の知らせを受け、すぐ東京拘置所に飛んだひで子さん。この時点では、釈放が決まったことは知らされていなかった。

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