M-1王者を輩出、若手芸人に活躍の場を…“お笑い界の母”児島気奈さんがK-PROライブにかける想い
とわがことのように喜んだ。
その笑顔は、井口の心に残っていた。だからこそ、再び勝ち進んだ’22年のM−1決勝戦前日には、「やってやりますよ!」と気合を入れたメッセージを送ったのだ。
そんな思いを受け止めた気奈さんは、事務所でスタッフたちとテレビ越しに応援した。
「優勝が決まった瞬間は、スタッフも涙を流して喜んでいましたが、私はうれしくてテレビに映る2人を見て笑いながら拍手してました。井口くんはK-PROの楽屋番長で、後輩の面倒もよく見てくれたから、優勝してさらに忙しくなったらどうしようと、ふと不安になってしまってました(笑)」
だが、ウエストランドは義理堅く、M-1優勝直後の超多忙な時期であっても、K-PROの年末ライブにサプライズゲストとして、駆けつけてくれた。
舞台袖から客前へ飛び出そうとするとき、ウエストランドの2人は気奈さんと顔を合わせた。
「いつものように、ドライな感じで『おめでとう、よかったね』と祝ってくれて……、泣いちゃいましたね。
M-1で優勝したときは自分のために泣いて、このときは児島さんに恩返しができたうれしさで泣いたんですよ」(河本)
気奈さんもよく覚えている。