くらし情報『医師会のアンケートで発覚!全国病院3割が「救急患者もう診られない…」』

医師会のアンケートで発覚!全国病院3割が「救急患者もう診られない…」

「すでに地域の病院が周産期部門を閉じたため、交通費と宿泊費を支給して遠くの病院で妊婦健診を受けてもらっている自治体もあります。今後は、一刻を争う脳卒中の患者でも、脳外科医がいないために受入れ先が見つからなくなる、という可能性も否定できません」(岩下さん)

こうした状況にもかかわらず、なぜ政府は医師を増やさないのか。

医療制度研究会・理事長で外科医の本田宏さんは、こう指摘する。

「厚労省は、医師不足を認めておらず、あくまで“偏在”(地域や診療科による偏り)が問題だと考えているからです。

しかし、医師の絶対数が足りないからこそ、少しでも負担が少ない科に若手医師が集まる結果になっているのです」

厚労省が医師不足を認めない背景には、「“医療費抑制”のねらいがある」と本田さんは続ける。

「政府は’80年代から、日本は将来、高齢化によって医療費が増大するとして、医療費削減を進めてきました。やがて人口減少で医師があまる、などといって高齢化に見合うだけの医師を増やさないのも医療費削減のためでしょう。日本は、世界一の高齢国家なのにもかかわらず、世界の平均(OECD加盟国比較)より約13万人も医師が不足しています」

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