エコノミストが提言 「食料品非課税」は岸田「所得税減税」の2倍の効果が!
あくまで定額減額にこだわる岸田首相(写真:時事通信)
「過去の調査データでは、所得税減税や給付金を受けた際、実際消費に使われるのは2割程度で、残り8割近くは貯蓄に回っています。おそらく、来年実施される減税策の経済効果も限定的で、景気回復を後押しするほどの効果は期待できないでしょう」
こう語るのは、第一生命経済研究所の首席エコノミスト・永濱利廣さん。
2024年6月、政府は所得税などを定額1人当たり年4万円の減税、非課税世帯には一世帯当たり7万円を給付するなど、総額5兆円規模の“還元政策”を実施する予定だ。だが、来年6月からの実施というスピード感のなさに、国民の反応は冷ややか。それもそのはず、年末になっても物価上昇は止まることなく、家計を圧迫し続けている現実があるからだ。
岸田文雄首相(66)は、先の国会で「デフレ脱却を完成させるためにどうしても必要な政策」、「賃上げが物価高騰に追いつくまでの一時的な対応」と、定額減税をやる意義を繰り返し強調。
野党から“消費税減税を実施するほうが、はるかに物価高対策になる。なぜやらないのか”と追及を受けても、定額減税にこだわり続けた。
なぜか?
「その背景には、消費税には触れて欲しくない財務省への配慮。