くらし情報『正司歌江さん逝去「かしまし娘」が本誌に語っていた“悪い男に騙された”壮絶半生』

正司歌江さん逝去「かしまし娘」が本誌に語っていた“悪い男に騙された”壮絶半生

19ぐらいから10年ほど、男にだまされて芸者さんとして…》(本誌 99年7月13日号、以下同)

正司さんは、その男性に長年苦しめ続けられたという。

《その男が覚せい剤中毒だった。勘当された親だけど、私が働いてお金送らないと食べていけないんですね。なのにお金くれないで、かわりに注射はしてくれる。着物も全部質屋に入れられて、ほかの漫才師の奥さんのを借りて舞台に出たりするんですけど、終わるとすぐに「返して」って脱がされて》

逃げることもできず、正司さんは一時自ら死ぬことを考えるほど追い込まれた。

《大阪に帰るにも、電車賃がない。クスリ中毒になってて、身動きがとれない。(中略)でも逃げるのにも着る着物がないんです。
あれは忘れもしません。東京・浅草の『木馬館』に出てた12月30日です。とにかく新聞紙を体に全部巻きつけて、観音さまのお線香立ての側に座って、死のうかと》

そこで、偶然通りかかった人に声をかけられ、長野へと逃げることになった。《「東京や大阪にいたんじゃダメだから、信州湯田中に逃げたほうがいい。そこにかくまってもらって働けるから」と。次の晩、夜行列車に乗って、昼近くに着いて、置屋へ連れて行かれて。

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