「1000戸以上の空室」「まるでゴーストタウン…」晴海フラッグ不人気の意外な真相
5月のある日、記者はポートビレッジを訪れてみた。区画整理された町並みは道幅も広く住むには快適そうだが、道行く人はまばら。外からベランダを眺めても入居していそうな部屋は少なく、敷地内の公共スペースは閑散としていた。
「賃貸で住む人たちは借りる部屋の資産価値が将来上がるかなどは全く気にしませんので、アクセスの不便さ、生活施設の貧弱さなどを家賃と天秤にかけた結果、純粋に選ばれなかったのでしょう。ポートビレッジは大手デベロッパーが所有しているため、今のところ分譲住宅の抽選に当たったラッキーな購入者たちが損をしているわけではありません。ただ、当初はデベロッパー側も分譲住宅の人気ぶりから、抽選に外れた人たちが賃貸住宅に流れることを期待していましたので、ここまでの低調ぶりは予想外かもしれませんね」(前述・不動産会社社長)
2025年後半には晴海フラッグ内にシンボルとなる2棟のタワーマンション(スカイ デュオ)も竣工予定。さらなる供給過剰状態になることが予想されている。住めば都というが、この街の行方は……。
緑に囲まれたモダン住宅の魅力 東西大開口の家「小田原市・加藤邸」【渡辺篤史の建もの探訪】