「免許返納を後悔」全国に拡大する“路線バス廃止”に住民悲鳴!都市部でも続出「自分が買い物難民になるとは」
そこに、追い打ちをかけたのが、先月スタートした運転士の労働時間の規制強化、いわゆる「2024年問題」だ。
「5年間の猶予が設けられ、今年3月までは『時間外労働』、いわゆる“残業”に規制はなかったのですが、4月からは『1年間で960時間』の上限が設けられました。さらに、この規制強化では運転士の退勤から出勤までのインターバルが、それまでの8時間から最低9時間、推奨11時間への延長を迫るものに。そもそも人が足りないなか、規制強化でさらなる人材の確保が求められた結果、バス事業者は減便や路線撤退に踏み切らざるをえなくなったというわけです」
■運転士の待遇、給与……根本的な見直しが急務
日本バス協会によると、コロナ禍などの影響で、’17年に約13万3千人だったバス運転士は、’21年に約11万6千人にまで減少。2024年問題でさらに拍車がかかり、’30年には運転士の数が約9万3千人にまで落ち込むと推計している。なにゆえ、ここまでバス運転士は減ってしまったのか。
「やはり、原因は待遇面の悪さでしょう。長時間労働に加え、他業種に比べ給与水準が長年、低く抑えられてきたことが人材定着に悪影響を及ぼしている」