「早く免許を返すように…」池袋暴走事故の遺族夫が明かす「飯塚受刑者(93)からの懺悔」
社会に広めることで、再発防止につなげよう」と、心に誓った。
「過ちを犯した人の言葉って、後生の人たちの大きな学びになると思うんです。誰も被害者や加害者にならないよう、彼の経験や言葉をむだにしたくないと思って」
“被害者と加害者”という本来なら相いれない立場を超えて、“再発防止”という目的に向かって共闘していこう、と決意したのだ。
■妻は私の“道しるべ”です。再発防止活動を続けます
一方で、こうした取り組みを続ける松永さんに対し、「高齢者の敵だ」とバッシングする人もいる。
「私は決して、高齢者だけ我慢すればいいなんて思っていません。
免許を返納しても、なるべく生活の質が落ちないよう、国や自治体が返納後のサポートを強化し、そのサービスの周知を徹底すべきだと思っています」
悲しみと苦しみのどん底に突き落とされた松永さん。それでもなお、前を向ける原動力は何か。
「真菜と莉子への“愛情”ですね。彼女たちのことを思うと力が湧いてくるんです。それに、私は真菜のことを人として尊敬していましたから、彼女だったらどう考えるかなと思うと、おのずとやるべきことが見えてくる。今でも彼女は、私の“道しるべ”です」