グラミー歌手チャンス・ザ・ラッパー、地元の公立小学校に1.1億円を寄付
チャンス・ザ・ラッパーと、100万ドルの小切手を嬉しそうに掲げる小学生
(写真:AP/アフロ)
「俺が寄付したこの小切手は、行動への呼びかけだ」
イリノイ州シカゴ出身で、第59回グラミー賞で最優秀ラップ・アルバムを受賞したチャンス・ザ・ラッパーが、地元の公立小学校のために100万ドル(約1億1400万円)を寄付したことを記者会見で発表し、その模様をInstagramでライブ配信した。
彼は会見会場となった市内南部にあるウェスコット小学校でこう気炎を上げた。「知事の怠慢に俺は失望し、落胆した。でも俺は絶対にやめない。シカゴで最も価値ある資源、つまり子どもたちのために、出来うる限りの支援をするということを」。
昨年12月、共和党のイリノイ州知事ブルース・ローナーは、シカゴの公立小学校に2億1500万ドルを割り当てる予算案を拒否。これを受け、チャンス・ザ・ラッパーは今月3日に、大幅な予算削減が決定した公立小学校への財政支援について意見を交換するため知事と面会の機会を持った。しかし、知事からは明確な返事を得ることができず、チャンス・ザ・ラッパーは知事のこの姿勢にひどく失望したという。
「知事はシカゴの子どもたちとの約束を破った。子どもが政治の道具にされていいはずはないんだ」
そう語るチャンス・ザ・ラッパーの父親は、1980年代にシカゴ初の黒人市長となったハロルド・ワシントンの側近を務めたほか、現職のラーム・エマニュエル市長の副参謀の任を預かるなど、シカゴのために心血を注いできた人物だ。そんな父の背中を見て育ったチャンス・ザ・ラッパーにとって、シカゴの未来をその双肩に担う子どもたちを蔑ろにする知事の政策は看過できないものだった。
会見は「ローナー知事、ちゃんと仕事しろよ」というメッセージで締めくくられた。23歳のミュージシャンに叱られる60歳の知事──次期の当選は難しいかもしれない。
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