作者語る『ルパン三世』の秘密4「五右エ門を生んだ“すし店での会話”」
今や海外でも大人気の『ルパン三世』。50年にもわたりその人気を支えているのは、個性豊かなキャラたち。その生みの親であるモンキー・パンチ先生が、知られざる石川五右ェ門誕生の秘話を本誌に明かしてくれました!
「五右ェ門のイメージは歌舞伎の五右衛門ではなくて、『忍びの者』という映画の中で市川雷蔵さんが演じた、織田信長の暗殺を企む石川五右衛門という忍者なんです。ものすごくかっこよくてね。五右ェ門をこの忍者の十何代目かに設定して出そう、と」
しかし、悩んだのが五右ェ門のコスチュームだった。
「いわゆる“忍び”の格好だと、なんとなく現代に合わない気がしたので、思い切って絣の着物に袴の格好にしてみた。司馬遼太郎さん原作のドラマ『燃えよ剣』の沖田総司をイメージしました。当時、島田順司さんという役者さんが沖田総司をやっていたんだけど、それがものすごく清潔な感じがしてね、“五右ェ門はこの清潔なイメージで行こう”と決めました」
五右ェ門といえば、鉄をも切る“斬鉄剣”の使い手。