“舞台裏”から老舗甘味店へ~東京演劇かつら・水天宮つくし「楽・食・歌舞伎 彌十散歩」其の九
人形町を散歩中の坂東彌十郎さん。不意に、歌舞伎とは切っても切れない大事な場所がここ、人形町にあることを思い出しました。それは「東京演劇かつら株式会社」。歌舞伎のかつらを専門に扱うかつら屋さんです。突然、訪問したにもかかわらず、偶然にも顔なじみの職人さんが、彌十郎さんの役の頭(かつら)を仕上げている真っ最中でした。
思いがけず歌舞伎の“舞台裏”を覗き見たあと、彌十郎さんは水天宮方面に足を伸ばしました。その先に彌十郎さんを待っていたのは江戸時代のレシピを再現した「人形町風鈴」なる魅惑の食べ物でした。
【江戸甘味處水天宮つくし】
創業140年の老舗甘味店。
平成13年、菩提寺の蔵から見つかったのが、現在の店主・鷺谷眞觀さんから遡ること5代前、「初代鷺谷米蔵」の秘伝帖(レシピ集)。明治34年の文献の中にしたためられていたのが「西洋風茶碗蒸し菓子」なる菓子のレシピだった。これを再現して作られたのが「人形町風鈴(プリンとルビをふってください)」。現在は持ち帰りのみ、4個入り1080円(税込)。今回、彌十郎さんは特別に店頭で「人形町風鈴餡蜜」を供していただきました。
住所:東京都中央区日本橋人形町2-1-12
TEL:03-3664-7357
営業時間:8:00~20:00
定休日:不定休
坂東彌十郎(ばんどう・やじゅうろう)
1956年、往年の銀幕の大スター・初代坂東好太郎の三男として生まれる。祖父は十三代目守田勘彌。1973年5月、歌舞伎座 『奴道成寺』 の観念坊で初舞台。
八代目坂東三津五郎、三代目市川猿之助のもとで芸を磨く。近年ではコクーン歌舞伎や平成中村座など、十八代目中村勘三郎との共演も多数。平成中村座の海外公演にも参加してきた。また、今年(2016年)5月には、ヨーロッパ(フランス、スイス、スペイン)で歌舞伎の自主公演を敢行。大好評を博した。長男は初代坂東新悟(26)。
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