「四国お遍路八十八霊場」に異変、”62番目”が2つになる!?
もちろん、お遍路さんは、これまでどおり『宝寿寺』をお参りしてもいいのです」
霊場会と宝寿寺、両者の言い分は食い違っているのだが……。トラブルの余波で、四国お遍路八十八霊場になんと同じ番号の霊場ができてしまう珍事にまで発展していたのだ。『月刊住職』の矢澤澄道編集長(安楽寺住職)はこう語る。
「今回の裁判は、世俗的な論争に、法的な結論を出したというだけ。今の時代に則した取り決めかもしれませんが、信仰上では、ささいなことだと思います。四国遍路は、霊場会がつくったわけでも、寺がつくったわけではありません。長い間、お遍路さんをしてきた人たちすべてが、つくり上げてきたものなのです」