『ひよっこ』父役の沢村一樹 実父“失踪”した悲しき少年時代
家に遊びに行くとカップラーメンが山のようにあった。両親は彼が中学に上がった頃に離婚して、父親は音信不通になったようです」
父が“失踪”したのは沢村が12歳のとき。母は2人の子どもたちを食べさせるため昼間だけでなく、夜も飲食の仕事をしていたという。前出の近所の住民は「お母さんは社交的で明るい人。貧しくても悩んでいるようには見えませんでした」と語る。悲しい境遇の少年時代だが、沢村自身も母親から温かく育てられたことで救われたと取材に語っている。
「『父親が家にいないからってグレるようなことは絶対に許さん!甘えは厳禁!』と口癖のように言う母で、そういう厳しさも含めて、いつも愛情を注いでくれました」
沢村の高校卒業する直前、実父はひょっこり家に帰って来たという。高校の同級生が語る。
「そのとき『お前、将来どうするんだ。大学とか考えているのか』と言われ、『アンタはそんなこと言えた義理か!』と自分の行動を棚に上げた無責任な発言をするお父さんにカッとなり、殴りかかったといいます」
この2年後に父親は他界したが、沢村は葬式にも出席しなかった。