6月1日“酒の安売り規制法”施行、ビールなど値上げ必至か
国税庁が発表した「酒類の取引状況等実態調査の実施状況について」によると、’15年では酒の小売業者1,429場への調査に対し1,406場が、’14年でも1,401場のルール違反(合理的な価格設定がされていない等)が指摘されている。つまり、ルール違反は常態化しているのだ。
籔内さんは、気になる今後をこう続ける。
「客寄せのための“目玉商品”のようなお酒の激安販売は、少なくなるでしょう。また、今回は飲食店の“飲み放題”に対する法改正ではないですが、お酒の仕入れ価格が上がると、影響も考えられます」
全国に展開している「なんでも酒やカクヤス」は文書で《弊社といたしましても未確定な点もございますので、今回の酒税法改正に伴う取材につきましては控えさせていただきたく、お願い申し上げます》と回答している。流通アナリストの渡辺広明さんは次のように語る。
「『総販売原価』を下回る価格は違反対象となりますが、その定義があいまいなので、しばらくは“様子見”となるのでは。