後日、首に埋め込まれたマイクロチップを追跡すると、レディバードはオレゴン州ポートランドにいることがわかった。2700キロの距離を隔てたオースティンにいるヘンダーソンにはどうすることもできなかった。しかし希望は捨てず、チップのバージョンを最新に保ち続けた。
それから約3年。ヘンダーソンは1本の電話を受けた。「ポートランドでうろついている犬の飼い主はあなたでは?」というものだった。レディバードは自分を盗み出した男が死んだ後、野良犬になっていた。骨と皮だけになるほどに痩せ細り、聴力は落ち、腫瘍もできていた。
まともな食べ物にありついていなかったために、顎の筋肉も衰えてしまっていたという。
ヘンダーソンはまずポートランドでの里親を手配、レディバードの体力回復を図った。そして見違えるほど回復したレディバードを、3年ぶりに故郷へと迎えた。ヘンダーソンは、「彼女が今まで知り得なかった素晴らしいな環境で、残りの人生を楽しんでほしい」とレディバードをなでながら嬉しそうに語った。
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