臨機応変に「下座」を「上座」に、知って得するおもてなしの心得
「お客さまをお迎えする作法に、『絶対こうしなければいけない』というものはありません。大切なのは、そのお客さまに合わせることなんです」
こう話すのは、著書に『日本人のおもてなし練習帖』(秀和システム)などがある日本おもてなしコンシェルジュ協会名誉理事の松平洋史子さん。来客が多い時期でもある年末年始。松平さんは、来客時に知っておきたい「おもてなしの心構え」についてこう続ける。
「お客さまをお迎えするうえで重要なのは準備です。何事も、時間に余裕を持つことが大事です。できれば、来客2時間前から玄関、トイレ、部屋の掃除を。1時間前には茶器、お菓子、差し替え用の茶器などの準備をし、30分前には着替え、お化粧や髪を整え、アクセサリーなどを身につけておきましょう」(松平さん・以下同)
そして客を通すのは、景色が見えるように、庭や外が見える部屋がいいという。
なお、和室でも洋室でも、「上座」「下座」の順位は同じになる。
「入口から遠いほうが上座、ドアに近いほうが下座です。しかし“窓からの景色が好き”という方が来られたら、いちばんきれいに見える場所が上座としてもいいんです。