女子フィギュア・坂本花織「水泳センスも抜群だった」と恩師
そんなときでも決してあきらめず、クリアするまで努力を続けるような子でした」
彼女の天真爛漫さは、いつも周囲を惹きつけていたという。羽谷コーチがこう振り返る。
「彼女は、気がつくと輪の中心でリーダーシップをとっているような子でした。目立つようなことをするわけでもないし、『私が!』と手をあげるわけでもない。でもいつの間にか、みんながついていくんです。あの明るい性格と、面白いキャラクターがそうさせているのだと思います。それに年下の子が泣いていると、彼女はそっと近づいて声をかけてあげていました。そうしたさりげない優しさがあるから、みんな好きになるのでしょうね」
坂本は中学卒業まで12年間、通い続けた。
水泳で培った空間認識能力があの高いジャンプを生み出し、身についた持久力が終盤になっても衰えない演技を生み出したのだろう。
4日には決戦の地、韓国に降り立った坂本。四大陸選手権での初優勝について聞かれると、力強くこう語っている。
「この勢いのまま、いこうと思う――」
女子シングルでミラクルを起こすことができるのか。今から目が離せない。