くらし情報『ノーラン×山崎貴が『オッペンハイマー』を語る対談映像が公開 渡辺謙らのコメントも到着』

2024年3月15日 19:00

ノーラン×山崎貴が『オッペンハイマー』を語る対談映像が公開 渡辺謙らのコメントも到着

僕は、なすすべがありませんでした。本作は物理学者の心に迫る映画であると同時に、人類に問いかける、傑作です。

■朝長万左男(ともながまさお/医師、長崎県被爆者手帳の会友の会 会長)
人類史上初の原爆製造の責任者オッペンハイマーの生涯をクリストファー・ノーラン監督が描く。前半は徹底した機密の実験成功までをリアルに描く。成功に沸くなか、オッピーの心の底には「自分は死神」という悩みが始まる。トルーマン大統領に面会すると彼はその悩みを告白する。トルーマンはこんな弱虫は二度と連れてくるなと言い放つ。後半は、原爆から水爆に進もうとする米国の核政策に抗い、国側の政治家たちと核の非人道性を理解する科学者の対決となって、ついには原子力界から追放される。
これは核なき世界が遠のきつつある現在の世界の根本問題にもつながる。ここにノーラン監督の政治家の責任を追求する秘めたメッセージが感じられるのである。

■堀潤(ジャーナリスト)
あれだけの悲劇を経験してもなお私達は手にしていないものがある。目を逸らし、面倒くさがり、遠ざけているもの。それは「政治」への関与だ。馬鹿馬鹿しい政治家の権力闘争は放置され続け、科学を暴力へと貶めていく。

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