日本陶芸界の革新者として注目された板谷波山の生誕150周年記念展『板谷波山の陶芸』11月3日より開催
港区・六本木にある泉屋博古館東京では、2022年11月3日(木・祝)より『特別展生誕150年記念板谷波山の陶芸 ― 近代陶芸の巨匠、その麗しき作品と生涯』展が開催される。
板谷波山(いたやはざん・1872―1963)は日本を代表する近代陶芸の巨匠。明治5年、茨城県下館町(現・筑西市)に生まれた波山は、明治22年に東京美術学校(現・東京藝術大学)彫刻科に入学し、岡倉天心や高村光雲に師事。卒業後は東京・田端で、陶芸家として数々の革新的な名作を数々生み出し、昭和28年には陶芸家初の文化勲章を受章した。
波山といえば、理想の作品づくりのためには一切の妥協を許さず、端正で格調高い作品を数多く手掛けたことで知られるが、彼の転換点となったのは、石川県立工業学校窯業科教諭の職を辞し、現在の北区田端に移り住んだ時である。30代に入ったばかりの彼は、それまでの陶工の常識を破って個人で本格的な窯を持ち、素地作りや、釉薬や顔料の調合まで行った。
こうして波山は、当時西欧で流行していたアール・ヌーヴォースタイルの研究を経て、試行錯誤の末に艶消しの葆光釉により薄絹を透かしたような淡い光を放つ「葆光彩」の技法を獲得。この波山独自の技法による代表作のひとつが、大正6年(1917年)、彼の芸術を愛した住友春翠によって購入された重要文化財《葆光彩磁珍果文花瓶》である。
同展では、この作品を中心に、「陶聖」と称された板谷波山の選りすぐりの名作を展示。また試行錯誤の末に彼が破却した陶片や資料を通して、波山の様々な姿を紹介する。会期中は特別対談や講演会(要事前申込)、学芸員によるスライドトーク(予約不要、当日整理券配付)など各種イベントがあるので、参加希望の方は同館ポームページで確認を。
《彩磁更紗花鳥文花瓶》1919(大正8)年頃 泉屋博古館東京蔵
《彩磁菊花図額皿》1911(明治44)年 しもだて美術館蔵
《葆光彩磁葵模様鉢》大正前期 個人蔵
《彩磁草花文花瓶》大正後期 廣澤美術館蔵
【開催概要】
『特別展生誕150年記念板谷波山の陶芸 ― 近代陶芸の巨匠、その麗しき作品と生涯』
会期:2022年11月3日(木・祝)〜12月18日(日)
会場:泉屋博古館東京
時間:11:00~18:00、金曜は19:00まで(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜
料金:一般1,200円、大高800円
公式サイト: https://sen-oku.or.jp/tokyo/
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