2022年10月6日 18:00
「静嘉堂@丸の内」が新オープン 国宝《曜変天目》ほか選りすぐりの名宝が一堂に
鈴木其一《雨中桜花楓葉図》江戸時代(19世紀)※11月6日(日)までの展示
尾形乾山《色絵定家詠十二カ月花鳥図色紙皿》(一部) 江戸時代(18世紀)
そして第4章「国宝『曜変天目』を伝えゆくー岩崎小彌太の審美眼」、いよいよ同館が誇る国宝《曜変天目(稲葉天目)》の登場だ。現存する3椀全てが日本国内にあり、かつ国宝に指定されている曜変天目。静嘉堂が所蔵する《曜変天目(稲葉天目)》は、岩崎小彌太が1934年に淀藩主稲葉家当主から購入したもの。丸の内では、新たに用意された専用のケースと照明のもとに展示されており、曜変天目の青く輝く光彩がより美しく見えるよう工夫が凝らされている。本章ではほかにも、小彌太が蒐集した中国陶磁の名品や、父・彌之助による刀剣コレクションの拡充を志し、入手した国宝・手掻包永《太刀 銘 包永》なども展示されている。
国宝《曜変天目(稲葉天目)》南宋時代(12~13世紀)
第4章展示風景より
東京・丸の内への移転により、静嘉堂が誇る東洋美術の名品にアクセスしやすくなったのはうれしい限り。新しい展示空間とよりすぐりの名品たちが響きあう、なんとも豪華な開館記念展へ、ぜひとも足を運んでみてほしい。