くらし情報『『佐伯祐三 自画像としての風景』東京ステーションギャラリーで開幕 自らを投影した“自画像のような”都市風景画を展観』

2023年1月27日 18:00

『佐伯祐三 自画像としての風景』東京ステーションギャラリーで開幕 自らを投影した“自画像のような”都市風景画を展観

の作品には「線」が描かれるようになったが、その後の第2次パリ時代の作品にも同じようにパリの風景のなかに「線」が現れてくる。
この時代の作品では細い線が素早く躍動感のある筆致でパリの街路樹やポスターの文字などを表現しているのが特徴だ。
『佐伯祐三 自画像としての風景』東京ステーションギャラリーで開幕 自らを投影した“自画像のような”都市風景画を展観

《ガス灯と広告》1927年東京国立近代美術館
佐伯がこの「線」の描写に関心を持っていたのはわずか数か月のことであり、1928年に入るころには黒く太い輪郭線で建物を素早く描きとる作風に展開していく。第3章「ヴィリエ=シュル=モラン」では、1928年2月に佐伯が訪れ最後の写生地となった村、ヴィリエ=シュル=モランで描かれた作品を紹介。ポスターに氾濫する文字も鮮やかな色彩もない田舎の村で、佐伯が集中的に描いた小さな教会の連作などが展示されている。


『佐伯祐三 自画像としての風景』東京ステーションギャラリーで開幕 自らを投影した“自画像のような”都市風景画を展観

第3章「ヴィリエ=シュル=モラン」展示風景
モランでの20日ほどの滞在の後、パリに戻った佐伯は3月に風邪をこじらせたことをきっかけに床に臥すようになる。病状の悪化とともに精神も不安定になりこの年の8月、30歳でこの世を去った。「人物と扉」と題された展覧会のエピローグでは、佐伯が最後に手掛けた5点の作品が展示されている。

『佐伯祐三 自画像としての風景』東京ステーションギャラリーで開幕 自らを投影した“自画像のような”都市風景画を展観

左:《ロシアの少女》1928年大阪中之島美術館右:《郵便配達夫》1928年大阪中之島美術館
『佐伯祐三 自画像としての風景』東京ステーションギャラリーで開幕 自らを投影した“自画像のような”都市風景画を展観

左:《黄色いレストラン》1928年大阪中之島美術館右:《扉》1928年田辺市立美術館(脇村義太郎コレクション)

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.