くらし情報『戦前の日本におけるベルギー美術の受容について探る『ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる』4月29日より開催』

2023年4月18日 11:30

戦前の日本におけるベルギー美術の受容について探る『ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる』4月29日より開催

児島虎次郎《和服を着たベルギーの少女》1910年高梁市成羽美術館


戦前の日本人画家の欧米への留学中の作品を収集方針のひとつに掲げている東京の目黒区美術館で、ベルギーに留学した画家と彫刻家に注目した展覧会が、4月29日(土・祝)から6月18日(日)まで開催される。
戦前の留学先はやはりパリが主流だったが、少数ながらベルギーを選んだ芸術家たちもいたという。そのひとりが、同館が作品を収蔵している洋画家の太田喜二郎。そして太田とともにゲント王立美術学校に通った洋画家の児島虎次郎と、同時期にブリュッセル王立美術学校に留学していた彫刻家の武石弘三郎である。
ベルギーで親しい友人同士だったという3人の作品が充実しているのはもちろんだが、同展のもうひとつの魅力は、ベルギー留学の影響やベルギー美術の日本での受容について、様々な視点から探られていることだ。
たとえば、ベルギーの印象派の画家エミール・クラウスに師事した太田と児島が、留学前とあとでどのような変化をとげたかを見ていくと同時に、ほかの日本人画家たちと印象派の関係を示す作品も合わせて見ることで、日本の印象派を検証する試みが行われている。
また、ベルギーでアール・ヌーヴォーの影響を受け、美術学校を優秀な成績で卒業した武石は、帰国後は肖像画家として人気を博す一方で、ベルギーの彫刻家コンスタンタン・ムーニエの紹介に尽力した。

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