初世吉右衛門の『摂州合邦辻』合邦に思いを馳せて──。中村歌六、秀山祭への意欲を語る
「(三世中村)歌六の百回忌があるんだという話を吉右衛門のお兄さんにしたら、『そりゃ、秀山祭でやらなきゃ駄目だよ』と。私風情が歌六の百回忌をさしていただけたのは本当に、もう、お兄さんのおかげ。感謝してもしきれない。秀山祭については、お兄さんはひとかたならぬ思いを持たれていたと思うんです。本当に、身を粉にしてなさっていた。これからもずっと続けていけたら、ありがたいことですね」
そんな思いを胸に、趣の全く異なる2作品にのぞむ歌六。最後は、「全然違う芝居がふたつ並んで面白いから、皆さん、観てください。きっと楽しめます──って書いておいてくださいね」と、茶目っ気たっぷりに笑って見せた。
取材・文:加藤智子
<公演情報>
「秀山祭九月大歌舞伎」
【昼の部】11:00~
一、摂州合邦辻合邦庵室の場
二、沙門空海唐の国にて鬼と宴す
【夜の部】16:30~
一、妹背山婦女庭訓
太宰館花渡し
吉野川
二、歌舞伎十八番の内 勧進帳
2024年9月1日(月)~9月25日(水)
※9日(月)、17日(火) 休演
※20日(金) 昼の部は貸切。幕見席は営業
会場:東京・歌舞伎座
チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2453531(https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2453531&afid=P66)