BUCK-TICKが照らした“生きるための光” 全国ツアー『異空-IZORA-』東京ガーデンシアター公演オフィシャルレポート
なんとも凄絶なエンディングだった。
鳴り止まないアンコールに応えて、ステージに現れたのはヤガミ・トール。ドラムソロでヤガミが打ち鳴らすリズムは、まるで夏の夜空を彩る打ち上げ花火のようだった。
ヤガミ・トール(Ds)
アンコール一曲目のバラードナンバー「世界は闇で満ちている」を奏でるメンバーは、本編の壮絶なストーリーを後世に伝える語り部のような佇まいで、“でも世界は何も変わらないだろう”と歌う。「クライマックスをご一緒なさらない?」というMCの後、「CLIMAX TOGETHER」や「MISTY ZONE」のロックチューンで盛り上げたところで、ダークなミディアムナンバー「凍える」でフロアをクールダウン。そしてこのツアーのもう一つのハイライト「ヒズミ」へ。静まり返ったフロアに向けて「今夜も静かなのね」とまずは一声。「私の名前はヒズミ、ヒズミと言います。
今夜も好きなお洋服を着て、好きなお化粧をして、ただ生きているだけなのに、いろんな人が笑います。顔の見えない人が笑います。お父さん、お母さん、ありがとう、愛してる。お父さん、お母さん、さようなら」。
曲に入る前のこの独演は、「私の名前はヒズミ。