くらし情報『盛夏にふさわしい怪談ほか賑やかな演目がそろう歌舞伎座『八月花形歌舞伎』開幕』

2021年8月3日 13:00

盛夏にふさわしい怪談ほか賑やかな演目がそろう歌舞伎座『八月花形歌舞伎』開幕

第三部一幕目は『義賢最期』。勇将木曽義仲の父・義賢の壮絶な最期が描かれる本作。組んだ戸板の上で立ったまま倒れる「戸板倒し」や「蝙蝠の見得」、直立のまま倒れ込む「仏倒し」などの激しい立廻りは歌舞伎ならでは。源氏再興を願い、一人で平家に抗う義賢の覚悟が胸に迫る。迫力に満ちた義太夫狂言の名作だ。

二幕目は舞踊が二本。『伊達競曲輪鞘當』と『三社祭』。

華やかな吉原仲之町で不破伴左衛門と名古屋山三という因縁のふたりが、吉原で再会を果たす。
荒事味あふれる伴左衛門と、和事味漂う山三による「渡りぜりふ」は聴きどころ。また、ふたりの個性が際立つ衣裳や、当時のかぶき者達の風俗を題材としたといわれる両手両足を優雅に大きく動かす「丹前六方」など、歌舞伎の様式美に富んだ『鞘當』。

もう一本は躍動感と洒落っ気に富んだ清元の舞踊。浅草の三社祭を素材とした『弥生の花浅草祭』の一場面だ。浅草近くを流れる宮戸川(隅田川)のほとりではふたりの漁師が網を打っている。悪玉と善玉がふたりに乗り移り……。それぞれ「悪」と「善」の面をつけたふたりが、悪尽くし、善尽くしの振りを踊る展開が最大のみどころだ。

今月も三部制、座席は一部を除いて前後左右を開けた千鳥方式になっている。

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