2021年11月15日 18:00
アートを通じて人と出会える。新しい八戸市美術館がオープン!
展示風景
切り絵作家、大西幹夫が八戸三社大祭300年の歴史を描いた「八戸三社大祭絵巻」の切り絵とアニメーション映像から始まり、写真家の浅田政志が祭りを支えるコミュニティを撮影した写真群へと続く。山車からイメージを膨らませた桝本佳子の陶器や半磁器。田附勝が八戸発祥といわれるデコトラ(電飾で飾ったトラック)を撮影した写真。いずれも八戸を賑わす音や声が聴こえてくるようだ。
浅田政志の新作写真14点と膨大なスナップ写真(市民より提供)を展示
桝本佳子《波濤/皿》2021年
田附勝が撮影したデコトラ写真の展示風景
三社大祭に使われた山車彫刻を、市民から集めた柄毛布で包み、彩った江頭誠のインスタレーションは圧倒的だ。また、美術館を建築した西澤徹夫、浅子佳英、森純平がアーティストとしても参加。八戸の文化をリサーチして制作した「八戸文化資源相関図」では、漁業や遊郭、消防屯所などの解説の合間に、八戸市美術館の所蔵作品が組み込まれている。また、田村友一郎、KOSUGE1-16が現代社会の中のギフトのありように問いを投げかけてもいた。
江頭誠《おやすみのあと》2021年
西澤徹夫、浅子佳英、森純平《八戸文化資源相関図》展示風景
KOSUGE 1-16《インバウンドおじさん》2021年
八戸を知ることから、日本及び世界にも通じる問題や提案が、明るさやユーモアを交えて表現された展覧会だった。