くらし情報『近松門左衛門、円熟期の傑作3作品を上演 国立劇場2月文楽公演『近松名作集』開催』

2023年1月27日 18:10

近松門左衛門、円熟期の傑作3作品を上演 国立劇場2月文楽公演『近松名作集』開催

特に、紙屋治兵衛を愛する二人の女、紀伊国屋小春と妻おさんが、「最悪の悲劇」を避けるために、互いに“義理”を果たそうとする姿が本作品の大きな見どころとなっている。

近松門左衛門、円熟期の傑作3作品を上演 国立劇場2月文楽公演『近松名作集』開催

『心中天網島』北新地河庄の段
『国性爺合戦』は正徳5年(1715年)11月に竹本座で初演。この前年、義太夫節を確立した近松の盟友竹本義太夫(筑後掾)が没し、竹本座を引き継いだ竹本政太夫(後の二代目竹本義太夫)は、まだ弱冠24歳。この若手の太夫のために本作は書き下ろされた。


近松門左衛門、円熟期の傑作3作品を上演 国立劇場2月文楽公演『近松名作集』開催

『国性爺合戦』紅流しより獅子が城の段
中国人の父、日本人の母を持ち、台湾で清朝に抵抗した明の遺臣鄭成功を題材に、日本と中国大陸を股にかけた壮大なスケールの物語が繰り広げられる近松の時代物の代表作。そのドラマチックな展開と異国情緒の物珍しさから、初演から足かけ3年、17カ月ものロングランを記録した大ヒット作となった。
近松門左衛門、円熟期の傑作3作品を上演 国立劇場2月文楽公演『近松名作集』開催

『国性爺合戦』千里が竹虎狩りの段
『女殺油地獄』は『心中天網島』初演の翌年、享保6年(1721年)7月に竹本座で初演され、『天網島』同様、実際に起こった殺人事件をもとに脚色した作品。初演以降はほとんど再演されることのない“埋もれた名作”だったが、明治になり坪内逍遥が近松の再評価をした際に再発見され、まずは歌舞伎で、そして昭和に入ってから文楽で上演され瞬く間に人気作品となった。

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