2021年10月18日 18:00
『縄文2021―東京に生きた縄文人―』江戸東京博物館にて開幕 現代へとつながる“東京の縄文人”たちの暮らしに迫る
と復元像
第3章は「縄文人の暮らし」。これまでの調査から、縄文人たちがどのように暮らしてきたのかを検証するセクションだ。
第3章 展示風景。大径木の樹皮をはぎ、中をくりぬいて成型する丸木舟は、縄文早期後半から作られていた
江戸東京博物館が得意とするジオラマ展示の技術を生かした「縄文のムラ」の1/20復元模型は展覧会のクライマックス。縄文時代中期の環状集落(多摩ニュータウンNo107遺跡)をモデルとし、集落の景観を再現している。
縄文のムラ復元模型
縄文のムラ復元模型
また、東京で出土したさまざまな土偶や、櫛、耳飾り、腕輪といった装身具なども展示。土偶はその形や姿にさまざまな願いを込めて制作されたとされている。東京で生きた縄文人たちが何を願い、どのような装いで生活していたのか、思いを馳せてみたい。
武蔵村山市吉祥山遺跡から出土した遮光器系土偶
板橋区赤塚城址貝塚から出土したハート型土偶
調布市下布田遺跡で発掘された土製耳飾り(右下)ほか、耳栓や耳飾り
そして、展示は第4章「考古学の未来」、エピローグへと進む。縄文時代の人々の記録を、未来へ確実に伝えていくため、今後は出土品などをより身近な存在として感じてもらえるよう取り組みが必要だ。