2022年10月19日 12:00
ベルリオーズ『幻想交響曲』リスト編曲ピアノ版を堪能
海外アーティストの入国や来日公演が厳しく制限されていたコロナ禍の2021年1月、トッパンホールからのオファーを受けたアレクサンドル・メルニコフは、入国時の2週間の待機期間を承知のうえで来日し、チェンバロ、2台のフォルテピアノ、スタインウェイと4台の楽器をステージに並べ、J.S.バッハからシュニトケに至る7人の作曲家の「幻想曲」を華麗に弾き分けたという。
そのメルニコフが、「幻想」を引っ提げて再びトッパンホールに登場する(2022年11月5日:トッパンホール)。その「幻想」が、ベルリオーズ作曲 (リスト編曲) の『幻想交響曲』なのだから興味深い。ベルリオーズが妄想の果てに生み出した、あの巨大な管弦楽曲を、1台のピアノ曲としてまとめてしまったリストの手腕も凄ければ、それを「幻想」の流れの中で披露するメルニコフの意欲も凄まじい。
前半にドビュッシー の『前奏曲集』第2集(全12曲)が置かれたオール・フランスプログラムは、ピアノの新たな可能性を感じさせてくれる貴重な時間となるに違いない。
公演詳細: https://www.toppanhall.com/concert/detail/202211051800.html
●アレクサンドル・メルニコフ(ピアノ)