2022年9月10日 11:00
月城かなと、謎めいた大富豪を余裕たっぷりに 宝塚月組『グレート・ギャツビー』東京公演開幕
同時に、デイジーを見つめる優しいまなざしからは、一途な愛、純粋さも伝わってくる。また、劇中で3度歌う名曲「朝日の昇る前に」(吉崎憲治作曲)では、ギャツビーの心情の変化を巧みに表現した。今回は、デイジーと歌う新曲「入り江がひとつだけ」(小澤時史作曲)も追加されている。
ギャツビーが永遠の愛を捧げるデイジーを演じるトップ娘役の海乃美月も、結婚し、生まれた女の子を“きれいなおばかさん”に育てたいと言う台詞に、華やかな生活の裏にある孤独、苦悩を垣間見せ、好演だ。
出演はほかに、デイジーの夫トム・ブキャナンに鳳月杏、彼女のまたいとこでギャツビーの隣人ニックに風間柚乃、デイジーの親友のプロゴルファー、ジョーダンに彩みちる、トムの愛人マートルに天紫珠李、ギャツビーの父親に専科の英真なおきら。
初日前日の通し舞台稽古には、初演時の雪組トップコンビ、杜けあきと鮎ゆうきも駆けつけ、コロナ禍に負けず熱演した後輩たちにエールを送った。なお、10月9日の千秋楽には、全国各地の映画館でライブ中継が、タカラヅカ・オン・デマンドではライブ配信が行われる。またライブ配信は、9月22日の新人公演(彩海せら主演)でも実施される予定だ。
文=原田順子
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