くらし情報『『生誕150年 池上秀畝―高精細画人―』3月16日から 「旧派」と呼ばれた日本画家を新たな視点で紹介』

『生誕150年 池上秀畝―高精細画人―』3月16日から 「旧派」と呼ばれた日本画家を新たな視点で紹介

池上秀畝 《秋晴(秋色)》 明治40年(1907)北野美術館蔵 (展示期間:3月31日まで)


練馬区立美術館では、2024年3月16日(土)より『生誕150年池上秀畝―高精細画人―』を開催する。明治から昭和初期にかけて活躍した日本画家、池上秀畝(いけがみ・しゅうほ1874-1944)の生誕150年を記念して、その人生と代表作をたどる展覧会だ。

近代の日本画家といえば、横山大観や菱田春草ら、それまでの日本画に新しい風を吹き込んだ「新派」の画家にスポットがあたりがちだが、当然ながら日本には、伝統的な日本画を描く「旧派」の画家も数多く存在した。

その「旧派」の流れを汲む池田秀畝は、長野県上伊那群高遠町(現在の伊那市)出身。明治22年(1889)、15歳の時に上京して、日本画家・荒木寛畝の住み込みの弟子となり、大正5年(1916)から3年連続で文展特選を受賞、また帝展で無鑑査、審査員を務めるなど、官展内の旧派を代表する画家として活躍した。同じく長野出身で同年の菱田春草もまた15歳の時に上京している。しかし、この年にできた東京美術学校(現・東京藝術大学)に入学したことで、「新派」の旗手となっていった。徒弟制度と学校制度。
それぞれが飛び込んだ制度の違いが、ふたりの道を分けたといえるだろう。

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