2021年7月24日 10:00
長塚圭史演出『近松心中物語』チケット一般発売スタート! 製作発表より田中哲司、松田龍平、笹本玲奈、石橋静河らのコメント紹介
撮影:阿久津知宏
2021年9月~10月に神奈川を皮切りに全国で上演されるKAAT神奈川芸術劇場プロデュース公演『近松心中物語』のチケットが本日7月24日(土)10:00より発売される。
『近松心中物語』は、戦後を代表する劇作家・秋元松代の名作戯曲。近松門左衛門による人形浄瑠璃『冥土の飛脚』をベースに、いくつかの世話物を織り交ぜて描かれたふた組の男女の物語。蜷川幸雄の演出により1979年に帝国劇場で初演されて大ヒットを記録し、蜷川幸雄の名を全国に知らしめただけでなく、秋元松代は今作で菊田一夫演劇大賞を受賞。その後数々の演出家、キャストにより繰り返し上演されている演劇界の金字塔的作品だ。
今回は2021年4月よりKAAT神奈川芸術劇場の芸術監督に就任した長塚圭史が、同劇場のメインシーズン幕開けに自身の演出でおくる。
今作の上演を決めた理由について長塚は、秋元松代が横浜出身であり、神奈川県が誇る劇作家であること、2019年に同劇場で上演された秋元のもうひとつの傑作『常陸坊海尊』で演出を手がけた際に「簡潔でありながら非常に味わい深い台詞の魅力に惹かれた」と語り、『近松心中物語』は「身分制度が厳しくお金がものを言う元禄時代にどうしようもなくなって、行き場がなくなって死を選ぶ梅川と忠兵衛、ある程度裕福ながらも心中という物語に恋してしまうお亀と生の執着から逃れられない与兵衛という、ふたつのカップルの様は、今の格差社会においても非常に雄弁なのではないか。