くらし情報『「一」に安蘭、「二」に石丸、「三」に日澤。演劇ジャーナリスト・大島幸久が観た『蜘蛛女のキス』 【ネタバレあり】』

2021年12月5日 12:00

「一」に安蘭、「二」に石丸、「三」に日澤。演劇ジャーナリスト・大島幸久が観た『蜘蛛女のキス』 【ネタバレあり】

ここで忘れてはいけないのは、時代背景が横暴な権力がまかり通っている混乱の世界であること。バレンティンの相葉裕樹(村井良大とダブルキャスト)、モリーナの母の香寿たつき、マルタの小南満佑子、そしてモリーナの4人で歌った「愛しい人」、オーロラとマルタの「愛は奇跡」、そして安蘭による主題歌「蜘蛛女のキス」がなんとも印象的だった。「一」に安蘭、「二」に石丸、「三」に日澤。その演出は娯楽性、エンターテイメント性を色濃くして主人公3人の構図をクッキリと造形させた。

「一」に安蘭、「二」に石丸、「三」に日澤。演劇ジャーナリスト・大島幸久が観た『蜘蛛女のキス』 【ネタバレあり】

左)石丸幹二右)安蘭けい
さて、付録ー。

観劇した11月30日。スペシャルアフタートークがあった。進行役の日澤、安蘭、石丸の3人。
石丸はモリーナの守り人形の名が「ケメ子」、役作りのイメージは若き日の美輪明宏、安蘭は大階段の上で「エリザベート」のトートのような存在として演じているそうだ。楽しめる30分のミニイベントだった。

プロフィール
大島幸久(おおしま・ゆきひさ)

東京都生まれ。団塊の世代。演劇ジャーナリスト。スポーツ報知で演劇を長く取材。現代演劇、新劇、宝塚歌劇、ミュージカル、歌舞伎、日本舞踊。何でも見ます。
著書には『名優の食卓』(演劇出版社)など。鶴屋南北戯曲賞、芸術祭などの選考委員を歴任。「毎日が劇場通い」という。

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