『アントマン&ワスプ』監督が解説! 他のマーベル映画にはない魅力とは?
映画のゴールがとてもシンプルなんです」
まるで漫才の“掛け合い”のようにセリフの応酬があり、キャラクターが目まぐるしくリアクションしていくのが、ロマンティック・コメディの魅力だが、本作ではそのメソッドをアクション・シーンにも活用している。「その通りです。まず大前提として、それぞれのキャラクターに基づいたアクションにしたいと思いました。何かが起こった瞬間ではなく、それに対して登場人物がどう“リアクション”するのかを大事にアクションを組んでいますし、スコットとホープの関係が変化していく中で、それぞれがどんな反応をするのかを重視しました。その上で、バスター・キートンのようなサイレント映画的な要素も盛り込みたかったので、ビジュアルだけで笑えるアクションがあるかも気を配りました」
リード監督がアクションやサスペンス的な要素が多いマーベル映画に、これらのテイストを盛り込んだのは「アントマンとワスプのような男女の関係は、他のマーベル映画では描かれていないから」だ。「ですから本作でふたりの関係を描けることは大きなチャンスでしたし、監督する上で最も重要なポイントでした。実は前作を手がけるまで私はマーベル映画に偏見を持っていて“ヒットしているけど、制作の現場はどうせ工場のようなところなんだろ?”と思っていました。