舞台『キオスク』出演、橋本さとしインタビュー 「僕たちがいるべき場所はここなんだ」と感じた日々
自分たちはどうなるんだろうという将来の話を毎晩、銭湯に行きながらして……。いつか共演できたらいいよなっていう話はずっと20年前ぐらいからしていました。
役者ってやり続けていると、一瞬離れても、続けることによって、どこかでまたピタッと磁石のように出会う。個人的な話ですが、吉田メタルと劇団以外で同じ舞台に立つというのは本当に感慨深いものがありますね。
――石丸さち子さんはどういう演出家だと思いますか。
僕は今回初めてなんですけども、噂に違わず、本当にパワフルです。それでいて、繊細。豪快さや大胆さもある。
お客様のことを信じる力がすごく大きな方だと思うんですよね。
演出家というのは、細かく細かく演出して、お客様に分かりやすくしないと不安になられる方もいらっしゃると思うんですけれど、そういうこと関係なく、無駄なところは、ザクッと切り落として、あとはお客様の想像力に任せる。本当に演劇的な原点と言いますか、基礎的なところを久しぶりに味わせていただいています。
稽古場で誰よりも声が大きくて、誰よりも笑っていて、喜怒哀楽を役者以上に表現している方です(笑)。石丸さち子という台風の目に、役者が巻き込まれている気がします。