2021年4月26日 12:00
稲垣吾郎が苦悩する死刑執行人を好演『サンソン ─ルイ16世の首を刎ねた男─』ゲネプロレポート
若々しくも情熱的なエネルギーを武器に作品を彩った。
ロベスピエール率いる左翼のジャコバン派(山岳派)や出身地コルシカ島の独立を願うナポレオンをはじめ、さまざまな価値観に触れて揺さぶられるシャルルの心情は、決して遠い時代のものではない。市民の手で絶対王政が倒された激動のフランス革命期には、新型コロナウイルス感染症の影響でその姿を大きく変容しようとしている現代社会がどこか重なる。その中で翻弄されながらも罰に対する“平等性”を訴え続けたシャルルの姿から、自粛生活を強いられる観客はどんなメッセージを受け取るだろうか。上演時間は約150分弱(休憩含む二幕)。
取材・文:岡山朋代
公演情報
舞台『サンソンールイ16世の首を刎ねた男ー』
演出:白井晃
劇作・脚本:中島かずき
音楽:三宅純
原作:安達正勝『死刑執行人サンソン』(集英社新書刊)
坂本眞一『イノサン』に謝意を表して
出演:稲垣吾郎 /中村橋之助
橋本 淳牧島 輝落合モトキ藤原季節清水葉月
智順藤田秀世有川マコト松澤一之
田山涼成 / 榎木孝明 他
【東京公演】
上演中~2021年4月27日(火)
会場:東京建物ブリリアホール
※政府による緊急事態宣言発令により、4月28日(水)